高配当株と増配株投資の比較

こんにちは!ヾ(•ω•`)oかづきです。配当投資をしている私ですが、高配当株と、増配株といわれているもの、長期で見るとどっちがいいのかなと思い調べてみたとこです。よかったら参考程度にご覧ください。

投資の世界では、配当に注目した投資戦略が長期にわたって人気を集めています。特に日本の投資家の間では、「高配当株投資」という言葉をよく耳にするでしょう。しかし、もう一つの選択肢として「増配株投資」があることをご存知でしょうか?今回は、高配当株と増配株の違い、そしてどちらが長期積立投資に適しているのかを解説していきます。

高配当株と増配株の基本的な違い

高配当株とは

高配当株とは、単純に現時点で高い配当利回りを提供している株式を指します。一般的に、市場平均や業界平均を上回る配当利回りを持つ企業の株式がこれに該当します。例えば、日本市場の平均配当利回りが2%程度であれば、3%以上の配当利回りを持つ株式は高配当株と見なされることが多いでしょう。

高配当株の特徴:

  • 現在の配当金額が大きい
  • インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家に人気
  • 比較的成熟した企業や利益の安定した業界に多い
  • 短期的な収入を重視する投資家に適している

増配株とは

一方、増配株は継続的に配当を増やしている、または増やす可能性が高い企業の株式を指します。現時点での配当利回りは高配当株ほど高くないかもしれませんが、長期的に見れば配当の成長率が重要なポイントになります。

増配株の特徴:

  • 配当の成長率が高い
  • 企業の持続的な成長性を示す指標となる
  • 将来的な収入増加の可能性
  • 長期投資家に適している

積立投資で考える両者の違い

高配当株の積立投資

高配当株を積立投資する場合、以下のようなメリットとデメリットがあります:

メリット:

  • 早い段階から相対的に高い配当収入が得られる
  • 株価の変動に左右されにくい安定した収入源となる
  • 市場下落時にも配当という形で収入が確保できる

デメリット:

  • 高配当を維持するために成長投資を抑制している企業も多く、長期的な株価上昇率が低い可能性
  • 配当利回りが高い=株価が低迷している場合もあり、企業の将来性に問題がある可能性
  • 配当金額が横ばいか、減少するリスク

増配株の積立投資

増配株を積立投資する場合の特徴は以下の通りです:

メリット:

  • 長期的に見て配当収入が大きく増加する可能性
  • 配当成長は企業の業績向上を反映するため、株価上昇も期待できる
  • 複利効果がより顕著に現れる
  • インフレに対する防御力が高い

デメリット:

  • 開始時点では配当収入が比較的少ない
  • 成長企業のため、短期的な変動が大きい可能性がある
  • 成長が止まれば増配も止まるリスク

高配当株投資と増配株投資の比較

条件

  • 高配当株投資
  • 初年度の配当利回り:5%
  • 毎年の増配率:0%(一定)
  • 配当金はすべて再投資
  • 増配株投資
  • 初年度の配当利回り:3%
  • 毎年の増配率:7%
  • 配当金はすべて再投資

計算の概要:

  1. 毎月1万円(年間12万円)を積み立てる。
  2. 受け取った配当金を元本に加え、翌年の配当額を増やす。
  3. 配当金の再投資による複利効果を考慮。

30年間の配当金推移(毎年ごと)

年数投資元本 (万円)高配当株年間配当 (万円)増配株年間配当 (万円)
1120.600.36
2241.260.79
3361.941.27
4482.661.83
5603.422.47
6724.203.21
7845.024.05
8965.865.02
91086.746.11
101207.667.35
1518011.9416.20
2024016.9432.70
2530022.8261.80
3036029.78114.70

考察

  • 高配当株投資は最初から利回りが高いが、増配がないため年間配当の成長は緩やか。
  • 増配株投資は初期の配当が低めだが、増配と再投資の複利効果で長期的に大きな成長。
  • 30年後の年間配当は高配当株が約30万円増配株が約115万円となる試算。
  • 長期的な収益を狙うなら増配株投資が有利だが、短期間で安定した収入が欲しいなら高配当株投資も魅力的。

実例から見る増配株の力

実際の企業の例を見てみましょう。例えば、日本企業では「花王」や「信越化学工業」などが長期にわたって増配を続けてきた企業として知られています。海外では「ジョンソン・エンド・ジョンソン」や「プロクター・アンド・ギャンブル」が50年以上にわたって連続増配を続けている代表例です。

例として、1990年に「ジョンソン・エンド・ジョンソン」に投資した場合、当時の配当利回りは約2.5%程度でしたが、30年後の2020年には元本に対する「配当利回り」(いわゆる配当利回りオンコスト)は約40%以上になっています。つまり、元本の40%を毎年配当として受け取れる計算になります。

バランスの取れた戦略

高配当株と増配株、どちらが優れているかという二択ではなく、投資目標やライフステージに合わせて使い分けることも重要です。

若年層・資産形成期:
増配株中心の戦略が有効でしょう。長期的な複利効果を最大限に享受でき、将来的に大きな配当収入につながります。

退職前後・収入必要期:
高配当株の比率を徐々に高めることで、安定した配当収入を確保できます。

増配株選びのポイント

良い増配株を選ぶ際の主なポイントは以下の通りです:

  1. 連続増配年数: 5年以上、できれば10年以上連続で増配している企業
  2. 配当性向: 30〜50%程度が理想的(高すぎると増配余地が少なく、低すぎると株主還元への意識が低い可能性)
  3. 利益成長率: 配当を持続的に増やすためには、利益の成長が必要
  4. ROE(自己資本利益率): 10%以上あれば良好
  5. 負債比率: 過度な負債は将来の配当を危うくする可能性がある

まとめ:増配株の重要性

高配当株は即座の収入を求める投資家にとって魅力的ですが、長期の積立投資においては増配株の方が優位性を持つ場合が多いです。特に以下の点で増配株は重要です:

  1. インフレへの対応: 配当の成長率がインフレ率を上回ることで、実質的な購買力を維持できる
  2. 複利効果の最大化: 時間をかけて配当が大きく成長するため、複利効果がより強く働く
  3. 企業の質の指標: 継続的な増配は企業の財務健全性や経営の質を示す良い指標となる

最終的には、高配当株だけ、増配株だけというよりも、両方をバランスよく組み合わせるポートフォリオ構築が理想的です。ただし、長期積立投資のコアとしては、増配株の重要性を強く認識しておくべきでしょう。

表で見てみると増配株の魅力も知れたかと思います。もちろんあくまでも一定の成果が出せた場合なので、思うようにいかないときもありますし思った以上の成果が出ることもあるんだと思います。急激に増配していたりする企業などには注意しつつしらべてみるのもいいかもですね。

投資は自己責任で行うものであり、個々の投資判断にはリスクが伴います。本記事の内容を参考にしつつも、自身の投資目標やリスク許容度に合わせた戦略を構築することをおすすめします。

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